2-3 ZONE DEFENCE
2-3ゾーンとは? 強み・弱みと動き方を図解
上に2人、リング側に3人。2-3ゾーンは、ボールと攻撃の動きに応じて危険な場所を分担する守備です。五つの場所に立ち続けるわけではありません。コーナーへ一人が出たとき、空けた内側を誰が引き受けるか。その連鎖を見ると、守備の意図も攻撃の狙いも読みやすくなります。
こんな場面から
コーナーへ最初に出るのは誰で、その人の背後へ誰が入るか
2-3ゾーンの五人は、だれからだれへ相手を渡すのか。一般カテゴリーの試合を題材に、その連係を追います。
最初にバスケの図鑑で複数の形を見比べると、この形だけの特徴と、どの戦術にも共通する原則を分けて読めます。
7の形を見比べるあとで続きを読む
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30秒でわかる
ボールへ出る一人と、その背後を引き受ける四人をつなぐ。
X1・X2が上、X3・X4が下の両翼、X5が中央。Xの番号は同じ人を追う記号で、背番号ではありません。ボールがトップ側にあるときの基準の一例です。
TRADE-OFFS
どこを厚くし、どこを手放すか。
フォーメーションに万能解はありません。ある場所へ人を置けば、別の場所は薄くなります。
強み
- 1内側に複数の守備を置き、ドライブやポストへ助けを出しやすい
- 2同じ攻撃選手を一人で追い続ける負担を分担できる。ただし連係と移動は欠かせない
- 3攻撃側に、外のパスから内側や反対側へどうつなぐかという判断を求められる
気をつける場所
- 1上と下の間、下の守備の背後へ入る人を、受け渡す途中で見失いやすい
- 2コーナーとリング前を同時に使われると、誰がどこへ出るかの判断が増える
- 3場所を守る意識が強すぎると、シュート後にボックスアウトする相手を見失う
この形を検討する場面
- 一般カテゴリーの観戦で、内側を厚くする守備の意図を読みたい
- 外への対応とリング前の守りをチームでどう分担するか比べたい
- 相手のシュート力・パス・内側の得意な選手に応じた調整を知りたい
HOW IT MOVES
守備が動くとき、3つの分担を見る。
ボールへ出る人を一人決める
ウイングやコーナーへ届く前に、誰が最初に向かうかを共有します。どちらも出ない、あるいは二人が意図せず出てしまうと、シュートか内側へのパスを許しやすくなります。担当はチームの約束で変わります。
出た人の背後も受け渡す
コーナーへ下の選手が出るなら、中央の選手が近いローポストやリング前を補い、反対側も内側を助けます。ただし遠いコーナーの攻撃を忘れないこと。全員でただボールへ寄る守備ではありません。
次のパスまでを見て動く
上の選手は戻し先やハイポストへの道、下の選手は背後のカットを見ます。パス中に移動しても、到着先だけを見て内側を放せば別の穴ができます。五人が同じ距離だけ横へ動くという意味ではありません。
図は同じ人を追うための架空例です。濃い丸A〜Eは攻撃、白い三角X1〜X5は守備の現在位置。青破線は済んだパス、灰色の点線は守備のここまでの移動です。図の上がリング。実戦編の6図とは別の場面です。
01 Bがウイングで持つ。上のX2が出た例
BにはX2、中央の入口にはX1。下のX4はコーナーのCを意識し、X5はリング前と低い位置のD、X3は反対側の内側とEを見ています。X2だけを追うのではなく、背後の三人も一緒に確認します。
02 Cへ届く。X4が出て、X5が背後を補う
コーナーのCへX4が出た例です。X5はD側へ寄り、X3はリング前を補います。X2はウイングのBへの戻し、X1は中央への道を確認。反対側のEも残っているので、三人とも右へ寄り切ってよいわけではありません。
ROLE CONNECTION
自分の場所より、隣との関係を見る。
- 上の二人:X1・X2
- 外のボールへの対応と、中央へ入るパスを分担します。下の選手がコーナーへ出た後は、ウイングへ戻るボールや上からの侵入も見ます。二人ともボールへ吸い寄せられないことが大切です。
- 下の両翼:X3・X4
- コーナーへの対応と、リング横の低い位置へ入る攻撃を捉えます。外へ出るなら背後を誰に任せたかを確認。反対側にいるときも、内側の援助と遠い外側への戻りを考えます。
- 中央:X5
- リング前を基準に、近いポストや内側へのパスに対応します。ハイポストへ出る場合には背後を誰が守るかが必要です。一人でハイポストも両コーナーも守れるという説明ではありません。
AGAINST THIS SHAPE
相手が2-3ゾーンなら、何を見る?
中央へ入る道は本当にある?
ハイポストはフリースローライン付近の内側。そこに受け手が見えても、守備の腕がパスの道を消していれば危険です。無理なら戻して角度を変え、入る人も次の道を空けます。
反対へ運んだら、誰が動いた?
外を回すだけなら上の二人の移動で済む場合があります。ドライブや内側へのパスで下の守備が関わったのかを確かめます。反転しただけで遠いシュートが必ず空くわけではありません。
背後で受けた後、出口はある?
ショートコーナーはリング横、ベースライン寄りの低い位置。そこで受けても中央と両翼に挟まれる場合があります。シュート、リング近くの味方、外への戻しを、誰が寄ったかで比べます。
REPAIR THE SHAPE
崩れたら、並び直す前に原因を見る。
- コーナーへ二人が出る
- 意図したトラップか、受け渡しの重複かを分ける。重複なら最初に出る人と背後を補う人を確認する。二人が寄った見た目だけで失敗とは決めない。
- ハイポストから裏へ通される
- 中央が上へ出た時点で、リング前を誰が補ったかを見る。前後から必ず挟む指示ではなく、受け手の向きと外の配置に応じて、圧力とパスの遮断を分担する。
- リバウンドを取られる
- シュート前から近くの攻撃と侵入経路を把握し、打たれたら相手を確保する声を出す。「最も近い一人」を二人で囲み、別の一人を放すことにも注意。押す・つかむ接触は正当化されない。
PRACTICE / WATCH
次に見る試合で、一人の背後を追う。
観察メモ(ゾーン守備の実技課題ではありません)
一人が出た後の四人を、二本のパスで追う
この記事の図や、視聴する権利のある一般カテゴリーの映像で、ウイング→コーナー→外への戻しを追います。最初に出た守備、その背後を補った守備、遠い側に残った守備を一人ずつメモ。画面外の人は「確認できない」と残し、一瞬の並びだけでゾーンと判定しません。
- 01コーナーへ最初に出るのは誰で、その人の背後へ誰が入るか
- 02中央で受けられた後、X5が出るか、上の守備が戻るか
- 03シュート後、五人の守備がそれぞれ誰を捉えたか
COMPARE NEXT
似た形と見比べる。
- マンツーマンのヘルプも、似た並びになる
- 一瞬の写真では区別できない場合があります。攻撃の選手が移動した後に、誰を捉え、どこで受け渡すかを見ます。見えない選手がいれば、その場面だけで断定しません。
- 3-2とは、前側とリング側の人数配分が違う
- 3-2は前側に三人、リング側に二人を置く基準です。ただし2-3の一人が前へ出れば、途中で似て見えます。開始形と、ボールへの対応で変わった瞬間を分けて比べます。
- 1-3-1とは、縦と横のつながりが違う
- 1-3-1は前一人・中段三人・後ろ一人が基準。コーナーへ誰が向かい、その背後を誰が補うかが見比べどころです。形の名前だけで強い・弱いを順位付けするものではありません。
FAQ
よくある疑問
上二人、下三人に見えたら2-3ゾーンですか?
いいえ。マンツーマンのヘルプでも似た形になることがあります。攻撃の移動後も同じ相手を捉えるか、危険な場所を組織的に受け渡し続けるかを複数の場面で見ます。マッチアップゾーンのような混合型もあります。
コーナーは必ず下の選手が守りますか?
下の両翼が出るのは一つの基本例です。上の選手がつなぐ、二人で圧力をかけるなどチームの約束は異なります。名前だけで担当を決めず、背後の分担とセットで見てください。
ゾーンは楽をするための守備ですか?
追う相手を受け渡せても、ボールに応じた移動、背後の確認、声、外のシュートへの対応は必要です。静止した図の人数だけで、運動量が少ないと決められません。
外のシュートかハイポストだけで攻略できますか?
どちらも候補ですが、それだけで決まりません。パスが通る道、シュートを打てる距離と時間、守備が寄った後の出口まで見ます。守備が先に戻ればやり直すことも必要です。
U12・U15のチームでそのまま使えますか?
この記事はゾーンを実施するための育成年代向け練習ではありません。JBAのマンツーマン基準と所属大会の要項を確認してください。ヘルプやローテーションが一瞬起きることと、組織的にエリアを守り続けることは区別されます。
SOURCES / REVIEW
確認した公式資料
戦術の呼び方はチームや地域で異なります。規則と原則は競技団体の資料、個別の形は一般的な指導上の用法として区別しました。
- WABC Level 2|ハーフコートのゾーン:担当と受け渡し ↗
FIBA / WABC
冊子251–254頁(PDF253–256頁)。ボールへの担当、ヘルプの背後の補助、コーナーと外への戻し、ボックスアウトする相手の確認を参照。図の五人の座標や移動はZERO独自の説明例で、教材の転載・トレースではありません。
- WABC Level 2|ゾーンに対する攻撃の入口 ↗
FIBA / WABC
冊子322–324頁(PDF324–326頁)。守備の間・背後、ショートコーナー、ドリブルを使う候補と、外のパスだけでは上の守備の移動で対応される場合を参照。記事の受け渡し図は独自の一例です。
- マンツーマンディフェンスの基準規則(2025年12月24日一部改定) ↗
日本バスケットボール協会(JBA)
まえがき1頁の定義を確認。5人のマッチアップ、ヘルプ・トラップ・ローテーションと、組織的にエリアを守り続けることを区別。最新版の案内はJBA U15の競技規則・関連規程等を確認しています。
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