VOLLEYBALL ROTATION ATLAS
5-1システムをP1〜P6で読む|6ローテーション完全ガイド
セッター1人で組み立てる5-1を、P1からP6まで6つの開始位置で図解。前衛・後衛の資格、サーブ後の移動、攻撃枚数、崩れた1本目への備えを整理します。
こんな場面から
セッターは後衛右。前衛3人を使えるが、1本目の後に長い移動が必要。
バレーの配置を覚えたら、次は試合の合図へ。動いた形の中で、自分の役割を選び直します。
配置名が初めてなら、先にバレーの図鑑で基準の形を一度見ると、局面ごとの変化を追いやすくなります。
5-1システムの基準を確認するあとで続きを読む
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30秒でわかる
5-1の変化は、セッターが前衛か後衛かで分けると読めます。P1・P6・P5では後衛、P4・P3・P2では前衛。レシーブ側はサーブ接触時まで位置関係を守り、その後に専門位置へ移っても前衛・後衛資格は変わりません。
SEQUENCE READER
一枚の配置ではなく、局面の変化を追う。
PHASE 01
SがP1:後衛から右前へ走る
- 切り替わる合図
- セッターは後衛右。前衛3人を使えるが、1本目の後に長い移動が必要。
- そろえる動き
- レシーブ陣は右後ろからネット際への通路を空けます。Sが1本目を触った時の2本目役も先に決めます。
- 次に見る問い
- Sの移動を邪魔せず、OHは助走幅を保てるか。
PHASE 02
SがP6:後衛中央からセット位置へ
- 切り替わる合図
- セッターは後衛中央。中央のレシーブ範囲と移動路が重なりやすい。
- そろえる動き
- Sをレシーブから完全に外すか、一部を任せるかを決め、触った場合は代役が迷わず2本目へ。
- 次に見る問い
- Sが前の短い球を取った時、誰が次を上げるか。
PHASE 03
SがP5:後衛左からコートを横切る
- 切り替わる合図
- セッターは後衛左。右前のセット位置までの距離が長い。
- そろえる動き
- 前衛の開始位置を合法な範囲で調整し、Sの通路を横切らないレシーブ担当を作ります。
- 次に見る問い
- 1本目が左前へ短くなった時も、Sとレシーバーが衝突しないか。
PHASE 04
SがP4:前衛左から右前へ移る
- 切り替わる合図
- セッターは前衛。前衛アタッカーは基本2人になり、Sのツーと後衛攻撃が価値を持つ。
- そろえる動き
- Sはネット際を横切りながら2本目へ。相手ブロックはS自身も攻撃者として数えるため、姿勢と目線を早く固定しません。
- 次に見る問い
- 前衛2枚だけに見せず、バックアタックやSの返球を残せるか。
PHASE 05
SがP3:前衛中央から右へ
- 切り替わる合図
- セッターは前衛中央。サーブレシーブではMBとの開始位置や移動が近く、ネット際の交通整理が必要。
- そろえる動き
- レシーブ側はサーブ接触時の左右関係を守り、接触後はSとMBが別の通路で専門位置へ入ります。自分たちのサーブ時はコート内で自由に開始できます。
- 次に見る問い
- 中央の助走とSの移動が交差せず、両方が同時に見えるか。
PHASE 06
SがP2:前衛右から最短でセットへ
- 切り替わる合図
- セッターは前衛右。移動は短いが、右側の前衛アタッカー枠をSが使う。
- そろえる動き
- Sは早くネット際へ入り、左・中央・後衛の選択を見せます。ツーを打てる前衛資格も守備側へ圧力になります。
- 次に見る問い
- 短い移動で早く構え、相手ブロックを見る時間を作れたか。
READ, THEN DECIDE
形を見たあと、自分ならどうする?
SがP6。短いサーブをS自身が1本目で拾った。
2本目の最初の約束は?
ブロックなどの例外を除き、同じ選手は続けてボールに触れません。5-1ではSが1本目を触る場面に備え、リベロやOPなどチームの代役を一人に決めます。
レシーブ側でSがP3。サーブ接触前にSとMBが場所を入れ替えた。
何を最初に確認する?
2025–2028規則では、レシーブ側はサーブ接触時までローテーション順の位置関係を守ります。サーブ側はコート内なら自由に位置を取れ、両チームとも接触後は移動できます。
SがP4で前衛。相手ブロックが左右2人のアタッカーだけを見ている。
攻撃側が残したい第三の脅威は?
前衛S自身はネット際で攻撃可能です。バックアタックも含め、前衛2枚だけに守備の数を合わせさせないことが重要です。
ACTION / REACTION / NEXT
相手に狙われたローテーションを、1ラリーの中でどう直す?
5-1は六つの開始位置を覚えて終わりではありません。相手はセッターの移動路、レシーバー同士の間、前衛2枚の時間を狙います。1本目が崩れた後も、2本目・3本目・切り返しまで役割をつなぎ直します。
試合の現在地後衛セッターが前へ移動するローテーション。相手サーバーが、セッターの開始位置とネットまでの通路へ短いサーブを集めます。
- 01OUR IDEA
こちらの最初の狙い
レシーブ側はサーブ接触時の位置関係を保ちつつ、セッターの最初の3歩とレシーバーの担当範囲を重ねないようにします。
- 02THEY ADAPT
相手は、ここを変えてくる
短い球と深い球を混ぜ、セッターを1本目へ触らせるか、通路を横切らせてセット地点への到着を遅らせます。
- 相手の狙い
- セッターの到着を遅らせて中央攻撃を消し、高い両サイドだけにしてブロックの読みを簡単にすること。
- 03WE RESPOND
合図を見て、こちらも変える
- 変化の合図
- 相手サーバーの開始位置と体の向き、前衛レシーバーの前へ落ちる軌道、セッターが1本目に最も近いか。
短い球の担当を一人早く決め、セッターが触る場合の代役をサーブ前に呼びます。Aパスを求めすぎず、代役が上げやすい中央へ1本目を残します。
- 04NEXT LOOP
もう一度変えられたら
相手が深く変えればレシーバーは開始位置を微調整し、セッターの通路を再び空けます。短い狙いが続けば前衛が半歩責任を広げます。
3つの担当に分ける
- セッター
- 1本目を取る条件と代役を先に呼び、触った後は攻撃カバーへ切り替える。
- 短い球の担当
- セッターの進路へ背中を向けず、誰が前へ出るかの声をボール接触より前に出す。
- 代役セッター
- セッターが触った瞬間に2本目へ入り、まず両サイドへ高い球を安全に供給する。
試合の現在地セッターが前衛で、主な前衛アタッカーは2人。相手中央ブロッカーがサイドへ早く寄ります。
- 01OUR IDEA
こちらの最初の狙い
中央と両サイド、可能なら後衛攻撃が同じタイミングで助走を見せ、相手の最初の一歩を遅らせます。
- 02THEY ADAPT
相手は、ここを変えてくる
相手はレセプションの質から高いサイドを予測し、中央を早く離れて二枚ブロックを完成させます。
- 相手の狙い
- 攻撃方向を高い両サイドなど二択以下にし、クロス・ストレートのブロックと後衛守備を早く決めること。
- 03WE RESPOND
合図を見て、こちらも変える
- 変化の合図
- 相手中央の重心がサイドへ先に動いたか。ライン側とクロス側のどちらをブロックが閉じたか。後衛守備が前へ入ったか。
Aパスなら中央やセッターのツーを残し、崩れた球では無理に速くせず、ブロックの外手・奥・指先を使います。後衛攻撃は打たなくても助走で中央を止めます。
- 04NEXT LOOP
もう一度変えられたら
中央が残るようになればサイドの一対一を使い、後衛守備が奥へ下がれば短い落とし、前へ出れば深いコースへ変えます。
3つの担当に分ける
- セッター
- 1本目の質と相手中央の一歩を結び、速さより攻撃候補を最後まで残す。
- 中央・後衛攻撃
- 実際に打たない場面も全助走を見せ、相手中央と後衛守備を止める。
- サイドとカバー
- ブロックの手を使うコースを選び、味方は打球方向ではなくブロック直下を先に守る。
試合の現在地こちらの攻撃を相手がワンタッチし、相手の切り返しではブロックがライン側を閉じてきます。ラリーが開始配置から離れました。
- 01OUR IDEA
こちらの最初の狙い
攻撃後の選手は着地からカバーへ、後衛は相手の1本目とセッター位置を見て守備の基準へ戻ります。
- 02THEY ADAPT
相手は、ここを変えてくる
相手はブロックの外側か遅れて戻る選手を見て、速い中央・サイド・フェイントを使い分けます。
- 相手の狙い
- ローテーション表ではなく、直前のプレーで空いた場所と戻りの遅い選手を連続して使うこと。
- 03WE RESPOND
合図を見て、こちらも変える
- 変化の合図
- 相手セッターの体の向き、こちらのブロックが閉じたコース、後衛3人の間にできた空白、攻撃者が守備へ戻れたか。
ブロックは止める場所を声で示し、後衛は空いたコースを担当。ディグ後はセッターの状態を確認し、触れなければ代役が2本目、高い球の打ち手以外は次のカバーへ先に入ります。
- 04NEXT LOOP
もう一度変えられたら
相手がフェイントへ変えれば前衛が落下点を助け、深打ちへ戻れば後衛が奥を保つ。切り返すたびに『止める場所』を更新します。
3つの担当に分ける
- ブロッカー
- 閉じるコースを跳ぶ前に共有し、着地後はフェイントか次の助走へ移る。
- 後衛守備
- ブロックが消した場所ではなく、残したコースと指先の変化を守る。
- 切り返しの攻撃側
- 2本目の担当を声にし、打たない選手はブロックカバーと次の守備を準備する。
ROLE LIFECYCLE
プレーの前・最中・直後で、仕事を切り替える。
| 役割 | 始まる前 | 動いている間 | 終わった直後 |
|---|---|---|---|
| セッター | 自分のP位置、前衛・後衛資格、最短通路を確認。 | 1本目と相手ブロックから配球。前衛時はツーも残す。 | ブロック・カバー・守備へすぐ切り替える。 |
| OH・OP | レシーブ範囲と助走開始位置を共有。 | Sの移動路を空け、打たなくても助走を見せる。 | ブロックカバーと次の守備位置へ。 |
| MB | Sとの左右関係と移動路を確認。 | 1本目の質に合わせて速攻の助走を調整。 | 相手の中央と両翼をつなぐブロックへ。 |
| リベロ・後衛 | Sが1本目を触る範囲と代役を確認。 | Sへ届く高さを作り、触ったら2本目へ。 | 打球方向とブロックに合わせ守備を再配置。 |
DIAGNOSE, THEN REPAIR
見えた失敗を、最初の一手まで分解する。
見える症状
Sがネットへ間に合わない
原因候補:サーブ前の開始位置とレシーブ担当が、移動路を塞いでいる。
最初の修正
各PでSの最初の3歩を線にし、その線へ誰も立たない配置を探す。
次に確認:1本目がAパスでなくても両足で止まってセットできるか。
見える症状
S前衛の3ローテで攻撃が読まれる
原因候補:前衛2枚だけが助走し、Sと後衛攻撃が脅威になっていない。
最初の修正
まず一つの後衛攻撃を同じ合図で毎回助走させる。
次に確認:相手の中央ブロッカーが一歩迷ったか。
見える症状
Sが1本目を触ると全員が止まる
原因候補:代役が複数候補で、最初の声がない。
最初の修正
各ローテーションの代役を一人に固定し、サーブ前に呼ぶ。
次に確認:1本目接触と同時に代役が動き始めたか。
見える症状
サーブレシーブで位置反則が起きる
原因候補:専門位置を急ぎ、レシーブ側で隣との前後左右関係を失っている。
最初の修正
自分が比較する前後・左右の選手を覚え、サーブ接触直後に移動する。
次に確認:接触時の足の位置を動画で止め、サーブ側の自由配置と混同していないか。
TAKE IT TO PRACTICE
長い説明を、短い練習へ変える。
12分 / サーブ後の移動を迷わなくする。
6ローテーション×最初の3歩
- 1P1からP6まで順に開始位置へ
- 2レシーブ側とサーブ側を分け、笛でサーブ接触を想定し3歩だけ動く
- 3止めて前衛資格、Sの通路、3攻撃候補を声にする
成功の目印:速さではなく、衝突せず全員が同じ攻撃候補を答えられれば成功。
15分 / 崩れた時の2本目を自動化する。
Sが1本目を触る6場面
- 1各PでSへ短い球・強い球を入れる
- 2代役が2本目、Sはカバーへ
- 3高い両サイドから始め、中央・後衛へ増やす
成功の目印:誰が上げるかの声が、Sの接触より前に出れば成功。
WATCH ONE GAME
次の試合では、ボール以外を4回見る。
- 01SがP1〜P6のどこから始まるか
- 02サーブ接触直後のSの最初の3歩
- 03S前衛時に何人が助走を見せるか
- 04Sが1本目を触った時に誰が2本目へ入るか
FAQ
使う前に確認したいこと
この図のとおりに動けば、必ず成功しますか?
いいえ。図は判断の順番を見つけるための基準です。図のローテーション順と役割配置は説明用の一例です。FIVB 2025–2028規則ではサーブ側の開始位置は自由ですが、国内・育成年代での適用時期や競技会特有の規定、リベロ交代、レシーブ隊形は大会とチームで確認してください。
最初はどこまで覚えればよいですか?
まず「Sの移動を邪魔せず、OHは助走幅を保てるか。」の一問だけを、練習と試合で繰り返してください。全部の配置を同時に覚える必要はありません。
チームで使うとき、何から始めますか?
判断問題を全員で解き、答えより理由がそろうか確認します。その後、短い練習を一つ選び、止めながら役割を共有してください。
SOURCES / SCOPE
公式資料と、この解説の範囲
- FIVB Coaches Manual Level II ↗
FIVB
4-2、5-1、6-2の攻撃システムと役割の定義を確認。
- Basic Rules ↗
FIVB
6人制、ローテーション、前衛・後衛、専門ポジションの基本を確認。
- Official Volleyball Rules 2025-2028 ↗
FIVB
サービス順、前衛・後衛の資格、レシーブ側の位置関係、サーブ側がサービス時に自由な位置を取れる現行規則を確認。