カバディはなぜ一人で七人に向かう? 最初の1レイドからわかるアジア大会の見方
触るだけでは点にならない。攻める一人が『帰れるか』を追うと、初めての試合が見えてきます。
1 対 7
一人のレイダーと、コートに残る七人の守備者から始まる
こんな場面から
仮の場面です。レイダーが二人に触れて無事に帰れば攻撃側に2点。帰る直前につかまれば、触っていても攻撃側のその2点にはなりません。
初めてのカバディを、試合の最初の一往復から見たい人へ。まずはレイダーが帰れるかだけを追ってください。
大会全体でどの競技を見るか迷っているなら、先にアジア大会の総合ガイドから選べます。この記事ではカバディの一手を深く見ます。
愛知・名古屋2026アジア大会の全体像あとで続きを読む
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最初に知っておきたいこと
カバディでは、一人のレイダーが相手コートに入り、守備者に触れて自陣へ戻ろうとします。触って帰れば相手をアウトにした人数分の点。帰る前に止められれば守備側の点。得点がなくても交代する一往復はなぜ必要か、点を取った後に人数はどう動くか。仮の3レイドと次の守備の分かれ道をたどると、試合の流れまで見えてきます。愛知・名古屋2026アジア大会は東海市民体育館で9月21日から26日に予定。日本の男女チームが入る組、予選から決勝までの日取り、当日の公式情報への道もまとめました。
読み方
- 攻める側は一人、守る側はその時点でコートに残っている選手。開始時は七人対七人
- レイダーは相手に触れても、帰るまでが勝負。守備は帰り道をふさぐ
- アウトの人数が変わり、味方の得点で復帰も起きる。点差だけでなくコートの人数を見る
- 触らず帰るレイドにも条件があり、無得点が続くと3回目の攻撃は勝負になる
- 2026年の組み合わせで日本は男女ともインドと同じ組。対戦日と結果は公式日程で確認する
- 2026年の会場は愛知県東海市の東海市民体育館。最新の開始時刻は公式日程で確認する
まず、一人の帰り道を見よう。
ボールはない。攻めるのは一人。相手側には、試合開始時なら七人が待っています。「カバディ」と声を続けながら入って、触れて、帰る。この短い往復が一つのレイドです。
触れたら、自陣へ帰れるか。
一人で七人を倒す競技ではありません。守備を引きつけて触る攻撃と、無事に帰らせない守備が同時に進む競技です。だから、レイダーの視線だけでなく、中央線と守備者の足にも目を向けてみてください。
触った。まだ、点とは限らない。
ここが初見で一番おもしろいところです。タッチした瞬間に歓声をあげたくなる。でも攻める側には、もう一つの仕事があります。自分のコートへ戻ること。
- 01 攻撃側の得点
触って、帰る
守備者に触れたレイダーが自陣に戻る。触られてアウトになった人数が得点になります。タッチの瞬間ではなく、帰るところまで見届けます。
- 02 守備側の得点
つかまって、帰れない
守備者が協力して帰り道を閉じる。レイダーを自陣に戻さなければ守備側に点が入り、レイダーはアウトになります。先にタッチしていても結果は逆転します。
- 03 攻守が交代
次の一人が入る
今度は反対のチームからレイダーが出ます。さっき守ったチームが攻め、さっき攻めたチームが守る。同じ場所でも、帰る人が替わります。
誰にも触れずに帰った。なぜアウトじゃない?
レイダーは、必ず誰かに触れなければならないわけではありません。相手陣のボークラインを一度越え、キャントを続けて自陣へ戻れば、得点も失点もない空レイドになります。相手の間合いを見て、深追いせず帰る一手です。
- 01中央線ここを越えて入る
- 02ボークライン触れないなら越える
- 03ボーナスラインさらに奥、得点には条件
触れずに戻っても、得点・失点なし。次は相手の攻撃です。
レイダーがアウトになり、相手に1点。見た目が似た「0点で帰る」とは違います。
ただし空レイドを重ね続けることはできません。日本カバディ協会の規則では、同じチームが2回続けて空レイドをすると、そのチームの3回目は得点が必要です。攻撃は両チーム交互なので、二つの空レイドは画面上で隣り合うとは限りません。実況が「サードレイド」と言ったら、そのチームだけの直近の攻撃を数えてみてください。
相手との接触があれば、ボークラインを越える義務の扱いは変わります。ボークラインの位置、空レイド、サードレイドの定義は日本カバディ協会の競技規則 ↗を参照。大会固有の適用・判定は公式記録を優先してください。
「捕まえに行く」より、帰り道を消す。
一人が前へ出て飛びつけば、その脇を抜けられるかもしれません。守る側は、レイダーが誰に近づき、どちらへ体を向け、中央線までどれだけ余地があるかを見ています。誰かが動いた後、隣の味方がその隙間を埋められるか。そこに守備の連係が出ます。
触った後の一歩
点を狙ってもう一人に手を伸ばすか、確実に戻るか。欲張るほど、帰り道は狭くなります。
一人ではなく、隣の二人
近づいた守備者の背後に味方がいるか。タックルが決まる前に、囲む形ができていることがあります。
中央線を越えたか
手が伸びた接触だけで判断せず、レイダーが帰れたか、審判がどちらの得点を示したかを見届けます。
「カバディ」と一息で言い続けることも攻撃の条件です。掛け声が途切れるなどの違反は守備側の得点につながります。細かな判定は大会で適用される競技規則を優先してください。
点差だけでなく、残っている人数を。
アウトになった選手はコートの外へ。味方が得点すると戻れる仕組みもあります。七人で始まった守備が、次のレイドでも七人とは限りません。人数が減れば守る場所が広くなり、一方で攻めるレイダーも狙いどころを探します。
相手全員をアウトにしたときはオールアウト(ローナ)。日本カバディ協会の規則では、通常のアウトによる得点に加えて2点が与えられ、相手の選手全員が復帰します。点が動いた理由を見失ったら、直前のレイドとコートに戻った人数を順に確かめてください。
捕まえたら2点
スーパータックル。得点は2でも、復帰できる味方は1人です。
奥のラインで1点
条件を満たすボーナス点。ただし、この1点ではアウトの味方は戻りません。
同じ「2点」でも、二人に触れて帰った場合とスーパータックルでは、アウトになる人数が違います。スコアだけでプレーを決めつけず、誰が外へ出て、誰が戻ったかを一緒に見てください。
特別な点は、いつでも入るわけではありません。守備人数や接触前後などの条件は日本カバディ協会の競技規則 ↗に沿って整理しました。実際の大会での判定・試合方式は大会の適用規則と公式記録を優先してください。
三つのレイドで、2対2になるまで。
最初の攻撃だけなら「点が入った」で終わります。でも次の一手を見ると、アウトになった人が戻り、守る人数も変わる。仮のAチームとBチームを、開始時の0対0・双方7人から追ってみます。
- 1
Aが攻める
二人に触れて帰る
A 2 ─ B 0コート内:A 7人 / B 5人Bの二人がアウト。ここではボーナスや反則は起きていない想定です。
- 2
Bが攻める
Aの一人に触れて帰る
A 2 ─ B 1コート内:A 6人 / B 6人Aが一人アウト。Bは得点で、先ほどアウトだった一人が復帰。
- 3
Aが攻める
Bがレイダーを捕まえる
A 2 ─ B 2コート内:A 5人 / B 7人Aのレイダーがアウト。Bに1点が入り、残る一人も復帰。
三手目の「2対2」は振り出しではありません。Aは5人で守り、Bは7人。同点でも、次の守備の条件が違う。ここにカバディのもう一つのスコアがあります。
これは人数の変化を示すための架空例です。ボーナス、反則、交代、オールアウトは起きないものとし、各得点でアウトの味方が1人ずつ復帰する通常の場面を描いています。実際の試合結果ではありません。
南アジアから広がった競技が、東海市に来る。
カバディがアジア大会の競技になったのは1990年の北京大会。アジア・オリンピック評議会(OCA)は、インドをはじめとする競技の広がりと、イランなどの挑戦にも触れています。一つのレイドには、身体の強さだけでなく、相手が何を警戒しているかを読む時間があります。
テレビではレイダーを追いたくなります。会場へ行けたら、ボールのない競技ならではの静けさにも耳を澄ませてください。踏み込む前の間合い、守備が一斉に寄る足音、帰れた瞬間の息。ルールを全部知らなくても、その一往復で試合に入れます。
大会全体の43競技を見渡す →男女とも、インドと同じ組に。
2026年7月23日のOCAによる組み合わせ発表では、日本は女子・男子ともグループAです。女子はイラン、バングラデシュ、インドと同じ組。男子はバングラデシュ、韓国、チャイニーズタイペイ、インドと同じ組になりました。アジア大会で長く親しまれてきた競技を、日本の一戦から見る入口です。
イラン、日本、バングラデシュ、インド
日本が一緒に戦う組に、インドとイランがいる。まずは同じ組の対戦予定を確かめたい。
バングラデシュ、韓国、チャイニーズタイペイ、日本、インド
男子もインドと同じ組。レイドの攻め方だけでなく、守備がどう帰り道を消すかを比べたい。
この顔ぶれには、すでに大会の記憶があります。2018年の女子決勝ではイランがインドに勝ち、前回の杭州大会はインドが男女とも優勝しました。だからといって2026年の勝敗が決まるわけではない。日本のレイドと守備が、その相手にどう向き合うかを一手ずつ見たいところです。
組み合わせだけでは、試合の日時や対戦順は決まりません。まず公式日程で日本の一戦を選び、レイドが始まったら「誰に触れたか」より「どちらが帰り道を支配したか」を見てみてください。決勝の予定があっても、日本がそこに進むとは限りません。
9月21日から26日。舞台は東海市民体育館。
愛知・名古屋2026大会の公式会場案内では、カバディは愛知県東海市の東海市民体育館で予定されています。9月21〜24日は一次リーグ、25日は準決勝、26日は決勝という道筋です。まず日本の試合を追うか、勝ち残ったチームの一手を見るか。観戦したい日をそこから決められます。
- 9.21 月・祝
- KAB01開場 8:00 / 競技 9:30–14:00
- 9.21 月・祝
- KAB02開場 15:00 / 競技 16:00–20:20
- 9.25 金
- KAB09・KAB10男女準決勝 / 競技開始 13:00・18:00
- 9.26 土
- KAB11・KAB12女子決勝 13:00 / 男子決勝 18:00
開場・競技時刻とチケットコードは大会公式の2026年9月10日時点の案内。ラウンドはJOCの競技日程で確認しました。対戦カード、販売状況、終了時刻は変わる場合があります。9月17日に確認。現地へ向かう前に公式情報を再確認してください。
一試合と一セッションは違います。日本カバディ協会の規則概要 ↗では、男子は前後半各20分、女子は各15分。会場案内の「競技 9:30–14:00」は一試合の長さではなく、そのチケットで観戦するセッション全体の予定時刻です。2026大会の個別試合時間・進行は公式日程と大会要項を優先してください。
次のレイドでは、三つだけ。
- 1
レイダーは誰に触れようとしている?
- 2
守備側は帰り道をどうふさいでいる?
- 3
最後にどちらの人数と点が変わった?
一本目は速すぎて分からなくても大丈夫。二本目で一人を選び、三本目で両側の動きを見る。最初は「帰れるか」だけで十分です。そこから、応援したい一人が見つかります。
試合中に迷ったら、ここへ戻る
| 場面 | 何が起きた? | まず見る結果 |
|---|---|---|
| 触れて帰る | レイダーが守備者に触れ、自陣へ戻った | 触られてアウトになった守備者の人数分、攻撃側に得点 |
| 帰る前に止める | 守備側がレイダーをつかまえ、自陣への帰還を阻んだ | レイダーがアウトになり、守備側に得点 |
| 反則・不成立 | 一息の掛け声が途切れるなど、ルール上の違反があった | 判定に応じて守備側の得点。詳細は大会適用規則で確認 |
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